電子工作 電気の話

LED抵抗値自動計算機とその求め方について説明します【簡単】

LED抵抗自動計算機

下図のように、LED1個をつなぐとき、LEDに流したい電流から抵抗値を求める計算機です。

 

LED抵抗計算機

↓電源電圧【例】5(V)

↓LEDの電圧降下【例】2(V)

↓LEDに流したい電流【例】20(mA)

LEDの電圧降下などが分からないという方は下の説明を参照してください。

 

LED抵抗計算機の使い方

step
1
電源電圧を入力します。単位はV(ボルト)で数字のみ入力。

step
2
LEDの電圧降下(=Vf)を入力します。単位はV(ボルト)で数字のみ入力。

step
3
LEDに流したい電流値(=If)を入力します。単位はmA(ミリアンペア)で数字のみ入力。

step
4
抵抗値計算ボタンを押してください。抵抗値を逆算します。

 

上記の計算機を使用せずに、LEDに接続する抵抗値の求め方を下記で説明します。
 
なお、LEDの意味や正しい向きについては、こちらの記事も合わせてご覧ください。
 

 

LEDに接続する抵抗値の求めかた【手動】

サンダー
LEDを光らせるために、下記の項目を確認します。

step
1
LEDを光らせる電源電圧を確認する

step
2
LEDの電圧降下を確認する

step
3
LEDに流したい電流を決める

step
4
手順1~3から抵抗値を計算する

 

順に説明していきます。

 

LEDを光らせる電源電圧が何Vなのかを確認する

LEDを光らせるための電源電圧が何V(ボルト)かを確認します。

電子工作では、マイコンの出力端子にLEDを接続し、LEDを点灯するの場面があると思います。

マイコンの出力端子が何Vなのか?については使用するマイコンによって異なるので、マイコンのデータシートを確認してください。

 

ちなみにマイコンでLEDを光らせる場合、電流を吐き出して光らせる(=ソース電流)のか、それとも電流を引き込んで光らせる(=シンク電流)のかの違いがあります。

それぞれの違いについて説明します。

ソース電流

ソース電流

上手のように、マイコンから吐き出す電流を「ソース電流」と言います。

マイコンでこのような光らせ方をする場合、データシートでは、「Output High Voltage(=VOH)」を確認します。

 

シンク電流

シンク電流

上記のように、マイコンへ引き込む電流を「シンク電流」と言います。

一般的に、電流を吐き出す「ソース電流」よりも、電流を引き込む「シンク電流」の方が電流を多く流せます。

この場合、マイコンのデータシートでは「Output Low Voltage(=VOL)」を確認します。

 

LEDの電圧降下を確認する

LEDを接続すると、LEDの箇所で電圧が下がります。これを「電圧降下」と呼びます。

LEDの電圧降下を確認します。

データシートでは「順方向電圧(=Vf)」などと書かれています。

例として、Opto Supply社の「OSDR5113A」のデータシートでは、下記のように書かれています。

ItemSymbolConditionMinTyp.Max.Unit
順方向電圧VFIF=20mA1.822.5V

この表から、電圧降下は1.8V~2.5Vである事が分かります。

「Typ.」は「Typical」の略で、典型的な値を示しています。

つまり、このLEDは基本的な電圧降下は2.0Vである事を示しています。

 

LEDに流したい電流値を決める

LEDに流す電流を決めます。

LEDは少ない電流でも明るく光るので、「10mA~20mA」程度でも十分光ります。

どの値にしたら良いか迷った場合、LEDデータシートの電圧降下欄を見ると、測定条件として何mA流したかが書かれているので、その値に設定しても良いと思います。

 

例として、Opto Supply社の「OSDR5113A」のデータシートでは、下記のように書かれています。

ItemSymbolConditionMinTyp.Max.Unit
順方向電圧VFIF=20mA1.822.5V

 

このように、電圧降下の時の条件として順方向電流(=IF)が20mAと記載されています。

 

 

手順1~3から抵抗値を計算する

LEDと電源電圧の接続

条件をそれぞれ下記のように設定します。

電源電圧【単位:V】LEDの電圧降下(=VF)【単位:V】LEDに流したい電流【単位:mA】
5220

 

抵抗にかかる電圧は下記の通りです。

電源電圧 = 抵抗にかかる電圧 + LEDの電圧降下

5 = 抵抗にかかる電圧 + 2

抵抗にかかる電圧 = 5 -  = 3(V)

 

LEDと抵抗は直列接続なので、流れる電流は同じです。

オームの法則は「電圧(E) = 電流(I) × 抵抗(R)」なので、

抵抗にかかる電圧 = 抵抗に流れる電流 × 抵抗値

より、

抵抗値 = 抵抗にかかる電圧 ÷ 抵抗に流れる電流

= 3(V) ÷ 20(mA)

= 3 ÷ 0.020 (A)

= 150(Ω)

 

このように、電源電圧が5V、LEDの電圧降下が2V、LEDに流したい電流を20mAとしたとき、LEDに接続する抵抗は150Ωを接続すれば良いと分かります。

 

まとめ

LEDに接続する抵抗値の求め方

ココがポイント

  1. 電源電圧を確認
  2. LEDの電圧降下(=VF)を確認
  3. LEDに流したい電流を決める
  4. オームの法則から抵抗値を算出する

 
LEDの正しい向きや意味についてはこちらの記事も合わせてご覧ください。
 


 
また、WiFiに接続して、LEDやモーターなどを簡単に制御できる「obniz」という開発ボードを使い、LEDを光らせる方法を説明した記事がありますので、宜しければご覧ください。
 

【LEDを点灯するプログラム】

【LEDをON/OFFするプログラム】

【LEDを調光するプログラム】

【フルカラーLEDをグラデーション点灯するプログラム】







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