静電気対策は壁ドン
乾燥する時期に「バチッ」とくる静電気、嫌ですよね?
私自身、サンダーなどと名乗っていますが、静電気や電気ショックが大嫌いです。
(好きな人なんていないと思いますが…)
そんな静電気ですが、原理を理解する事で静電気を防止することが出来ます。
結論から言うと、ドアを開閉するとき、先に手のひらでドアに触れましょう。
静電気が発生して、バチッと痛みを感じるのは条件があります。
ココがポイント
- 触れる面積が小さい
- 片方がプラス、もう一方がマイナスに帯電している
- 空気が乾燥している
静電気で痛みを感じるのは、ドアノブと指先との間で放電され、指先にエネルギーが集中するためです。
そうならないように、先に手のひらでドアや壁に触れることで、放電時のエネルギーを分散してあげます。
雷が鳴っているとき、スカイツリーの先端に雷が落ちるのと、広い大地に雷が分散して落ちるのとで、どちらがエネルギーが強そうかを想像すると分かりやすいでしょう。
ドアノブに触れる前に、先に壁ドンして身体に溜まった静電気を放電してあげましょう。
壁ドンした後、ドアノブに触れる時もなるべく手のひらで覆うようにして触れる事で、更に静電気を防止できます。
静電気が発生しやすい組み合わせ
小学生のころ、下敷きを頭に擦って、髪の毛が逆立たせた経験がある方いませんか?
物質にはプラスが帯電しやすい物質と、マイナスが帯電しやすい物質が存在します。
両者の差は、その物質を構成する原子が電子を放出しやすいのか、それとも電子を受け入れやすいのかで異なるのですが、この辺りの話は下記の記事も読んでみてください。
話を戻します。下の表を見てください。
左に行くほどマイナスに帯電しやすく、右に行くほどプラスに帯電しやすい材質になります。
マイナスに帯電しやすい(-)(+)プラスに帯電しやすい | |||||||||
塩化ビニル | アクリル | ポリエステル | ステンレス | 人体 | 麻 | シルク | ナイロン | ガラス | 人毛 |
塩化ビニルで出来ている下敷きはマイナスに帯電しやすく、髪の毛はプラスに帯電しやすいです。
下敷きを頭にこすることにより、下敷きはマイナスに髪の毛はプラスが帯電していきます。
プラスとマイナスは引き付けあうので、プラスに帯電した髪の毛が、マイナスに帯電した下敷きに引きつけられて毛が逆立つわけです。
左右に開きがあればあるほど、発生する静電気の量は多くなります。
ドアノブはステンレス製が多いですが、ステンレスと人体では左右にそれほど開きがありません。
それにも関わらず、静電気が発生するのは人が着ている洋服が影響しています。
洋服の材質であるナイロンやシルクがプラスに帯電しやすく、マイナスに帯電しやすいステンレス製のドアノブとで差があるため、静電気が多く発生します。
そのため、着る洋服の組み合わせによっても静電気を少なくする事が可能です。
例えば、マイナスに帯電しやすいアクリルやポリエステル、プラスに帯電しやすいナイロンの組み合わせの場合、左右に開きがあるので、静電気が発生しやすくなります。
洋服の組み合わせで静電気の量を減らすには、同じ材質を組み合わせるか、麻とシルクなど左右にあまり開きがない組み合わせにすると静電気の発生を抑えられます。
静電気の発生には湿度が関係する
静電気が発生するのは乾燥した冬場に多くなります。
静電気はドアノブと手の間で放電される事で発生しますが、雨の多い時期には空気中に水分を多く含み、空気中に含まれる水分が電気の逃げ道となってくれています。
そのため、部屋の湿度を上げたり、保湿用のハンドクリームを手に塗ることで静電気の発生を和らげる事が可能です。
また、洋服においてもシルクなどの天然繊維は保湿性に優れているので、ポリエステルなどの化学繊維と比べると静電気が発生しにくい素材と言えます。
洋服の組み合わせだけでなく、保湿性のある天然素材の服を選ぶ事で、静電気はより抑えることが出来ます。
まとめ
これまでの内容をまとめると下記のようになります。
静電気防止のポイント
- ドアノブに触れる前に壁(ドア)ドン
- ナイロンやシルクなど帯電の差が少ない素材を合わせる
- シルクなど保湿性に優れた天然素材を選ぶ
- ハンドクリームなどで手を保湿する