電子工作 電気の話

ブレッドボードの使い方【ブレッドボードでLEDを光らせてみよう】

サンダー
ブレッドボードって知ってる?
かみなりん
電子工作でハンダ付けせずに、手軽に電子回路が組めるボードだよね?
サンダー
そう、今回はそのブレッドボードの使い方を紹介します。ブレッドボードを使ってLEDを光らせる方法を例にして説明します

 

こんな方におすすめ

  • ブレッドボードの使い方を知りたい

ブレッドボードの使い方:ブレッドボードとは?ブレッドボードの仕組みについて

ブレッドボードの説明

 

ブレッドボードは電子部品の足を差し込むだけで電子回路を組み立てることができ、はんだ付けしなくて済むので、実験段階では重宝します。

ブレッドボードは両端もしくは片側に電源ライン(一般的に赤い線)、GNDライン(一般的に黒または青い線)が配置されています。

この電源ラインとGNDラインは横一列につながっています。

 

一方、中間の穴は縦一列につながった状態で、これらは信号ラインとして使用します。

上下に分割しているタイプのブレッドボードは真ん中で仕切られています。

 

 接続方向識別方法
電源ライン横一列一般的に赤い線
GNDライン横一列黒または青い線
信号ライン縦一列(ただし上下は未接続)数字が書かれている事が多い

 

ブレッドボードに空いている穴の間隔は2.54mmが一般的です。

なぜ2.54mmという中途半端な値かというと、アメリカで使用する0.1インチ=2.54mmが理由です

 

オススメのブレッドボード

サンダー
ブレッドボードと言えば、日本の老舗メーカーである「サンハヤト」。

この「SAD-101」は、信号ラインに穴が6個あるのが特徴です。

安いブレッドボードは穴が5個しかなく、「穴があと1個足りない」ということがあるんですよね。

また安物のブレッドボードだと、電子部品を挿したときにユルユルで抜けてしまうことがあるんです。

部品の足をカチッと差し込めるこのサンハヤトのブレッドボード「SAD-101」がオススメです。

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サンハヤト
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ブレッドボードの使い方:ブレッドボードのGND(グランド)を正しく理解しよう

GND(グランド)のイメージ

サンダー
ここで、ブレッドボードのGND(グランド)について説明しますね。

ブレッドボードや電子回路にはGND(グランド)が存在します。

GND(グランド)とは電圧の基準となる位置のことです。

 

例えば、筒状の乾電池は1.5Vですが、乾電池を直列につなぐと1.5V + 1.5Vで3Vになります。上の図で青い線がGNDになります。このGNDを基準にすれば、乾電池2個直列で3Vになります。

 

しかし、緑の位置を基準にすると、左の乾電池は+1.5V、右の乾電池は-1.5Vとなってしまいます。このように電圧の基準位置を決めないと電圧が正しく測定できません。

 

ブレッドボードでは青い線もしくは黒い線が描かれている箇所をGNDとして使用し、通常は横1列つながっています。

 

ブレッドボードの使い方:ブレッドボードの電源電圧には電源の+(プラス)側を接続

ブレッドボードの電源電圧ラインは通常では赤い線が描かれています

ブレッドボードの電源電圧ラインには使用する電源の+(プラス)側を接続します。乾電池では凸がある部分ですね。電源電圧ラインもGNDラインと同じように横1列につながっています。

 

ブレッドボードの使い方(ブレッドボードでLEDを光らせてみよう)

ブレッドボードの使い方を学ぶには、実際に使った方が分かりやすいと思います。

 

そこで、今回はブレッドボードを使って、LEDを光らせます。

ブレッドボードでLEDを光らせてみよう

ブレッドボードを使い、単3電池2本を電源として、LEDを光らせる簡単な電子回路を組んでみます。

用意する物はこちらです。

 

ブレッドボードでLEDを光らせるために準備するもの

準備するもの

LEDやジャンプワイヤなど、細かな電子部品は東京の秋葉原にある秋月電子通商千石電商(せんごくネット通販)で直接購入しています。

通えないという方は各種ネットショッピング、100円ショップなどでも購入できる部品があります。

 

ブレッドボードを使うときはジャンプワイヤーが便利

ジャンプワイヤ

ブレッドボードと一緒に良く使用するするのが「ジャンプワイヤー」です。

市販されているジャンプワイヤーは2.54mm×N間隔で製作されており、2.54mm間隔のブレッドボードに対して、真っすぐに刺しこむ事ができます。

ビニルワイヤーだとクニャクニャしてしまい差しにくいですが、ジャンプワイヤーは少し固めの材質なので、穴が硬いブレッドボードでも刺しやすいですよ。

 

サンダー
ジャンプワイヤもブレッドボード同様、「サンハヤト」製がオススメ。

2.54mm×Nの長さで作られていて、長さごとにワイヤーカラーが異なっているので一目瞭然です。

 

ブレッドボードと乾電池BOXを接続する

単3電池2本を使用する乾電池BOXを電源として使用します。

単3電池の電圧は1.5V、乾電池BOXは直列接続なので、1.5V×2本で3Vとなります。

 

乾電池BOXのプラス側(一般的に赤色ケーブル)をブレッドボードの電源ライン(赤いライン)、

マイナス側(一般的に黒色ケーブル)をブレッドボードのGNDライン(黒もしくは青ライン)に接続します。

 

LEDに接続する抵抗値を求める

LED_回路図サンプル

このままLEDを電源に接続してしますと、LEDにたくさん電流が流れてしまい、LEDが壊れる恐れがあります。

そのため、LEDと直列に抵抗を接続します。

 

電源は1.5Vの乾電池が2本直列なので3V、LEDに電圧がかかった時の電圧降下を2Vと仮定します。

LEDは10mA~20mA程度流せば十分に光るので、LEDに10mA流したいときの抵抗値を求めます。

 

抵抗とLEDに流れる電流をI、接続する抵抗をRとすると、オームの法則から下記の式が成り立ちます。

 

電源電圧 = (流れる電流I) × (抵抗値R) + (LEDの電圧降下)

$$ 3[V] = 10[mA] \times R + 2[V] $$

$$ 3[V] - 2[V] = 10[mA] \times R $$

$$ R = \frac {1[V]}{10[mA]} = \frac {1}{10 \times 10^{-3}} = 1.0 \times 10^{2} = 100 \Omega$$

 

電源電圧3V、LEDの電圧降下2V、LEDに流したい電流を10mAとしたとき、LEDに接続する抵抗は100Ωを接続すれば良い事が分かります。

そしてこの抵抗を電源ライン(赤いライン)と信号ラインの橋渡しとなるように接続します。

 

LEDに接続する抵抗値の計算機とその求め方についてはこちらの記事で説明しているので、参考にしてください。

LED抵抗計算機
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ブレッドボードとLEDを接続する

LED

抵抗を接続したら、次にLEDを接続します。

LEDには向きがあり、向きを間違えると光りません。

 

足の長い方がプラス側(アノード)、足の短い方がマイナス側(カソード)なので、電池の+側(赤)をLEDの足の長い方と接続してください。

LEDの意味や向きについてはこちらの記事も合わせてご覧ください。

LEDの正式名称は?Lってどんな意味?LEDの名前・略称を説明します

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ブレッドボード上でLEDのカソード側をGNDラインに接続する

LEDのカソード側(足の短い方)を別ラインの信号ラインに接続します。

そうしたら、このラインをGNDラインと接続する必要があるので、ジャンプワイヤでLEDのカソード側のラインと、ブレッドボードのGNDラインをつなぎます。

 

乾電池を入れてブレッドボード上のLEDが光るか確認する

ブレッドボードでLEDを光らせる回路が組みあがったら、電池BOXに乾電池を入れてLEDが光るか確認してください。

光らない場合は下記の点に注意してみてください。

 

ココに注意

  • 乾電池の向きは合っているか?
  • ワイヤーや電子部品の足が奥まで刺さっているか?
  • LEDの向きを間違えていないか?
  • 信号ラインがずれていないか?
  • LEDのカソードとGNDラインをジャンプワイヤで接続しているか?

 

最後にサンプル接続図と回路図を掲載しておきます。

ブレッドボードでLEDを光らせてみよう

LED_回路図サンプル

 

ブレッドボードの使い方まとめ

ブレッドボードの使い方を下記にまとめます。

 

■ブレッドボードの使い方イメージ図

ブレッドボードの説明

 

■ブレッドボード上の配線接続方法

 接続方向識別方法
電源ライン横一列一般的に赤い線
GNDライン横一列黒または青い線
信号ライン縦一列(ただし上下は未接続)数字が書かれている事が多い

 

■ブレッドボードの一般的な穴の間隔

ブレッドボードに空いている穴の間隔は2.54mmが一般的です。

 

オススメのブレッドボードと書籍の紹介

サンダー

ブレッドボードは電子工作に欠かせません。

回路を組む前にブレッドボードで実験を行い、満足な結果が得られたら回路を組むと良いでしょう。

ブレッドボードを使って、色々な電子回路を組みたい場合はこちらの本がおすすめです。

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