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圧電ブザー(圧電サウンダ)の原理/仕組みと使い方(マイコンで音を鳴らす)

サンダー
サンダー
今回はマイコンでちょっとした音を鳴らすのに便利な圧電ブザーについて説明します

圧電ブザーは一定の電圧をかけると事で音が鳴るので、マイコンの端子に直接接続して使用するときに重宝します。

その圧電ブザーについて説明します。

圧電ブザーの原理:圧電(効果)とは

圧電効果

圧電ブザーの説明の前に、「圧電」について説明します。

「圧電効果」とは物質(水晶やセラミック)に圧力を加えた際、圧力に応じた電荷が発生する現象です。

電荷が発生するという事は電子が動くため、電流が流れます。

電子の流れについては、こちらも合わせてご覧ください。

 

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また、逆に電圧をかけることで物質を変形させることを「逆圧電効果」と言います。

圧電ブザーはこちらの性質を利用しています。(そういう意味では逆圧電ブザー?)

 

圧電ブザーの原理:圧電サウンダと圧電ブザーの違い

圧電ブザーを説明する上で、圧電部品の種類を紹介します。

 

圧電振動板

圧電素子に金属板を貼り合わせたものです。

圧電振動板は外部からの信号で振動する「他励振」タイプと、一定の電圧をかけると自ら振動する「自励振」タイプがあります。

 

圧電サウンダ

圧電サウンダは上記の圧延振動板をプラスチックケースなどに収納した物です。

圧電振動板のみでは音が小さいですが、ケースに収納することで音が共鳴し、音圧を増幅する効果があります。

圧電サウンダにも「他励振」タイプと「自励振」タイプがあります。

 

圧電ブザー

圧電ブザーは圧電サウンダのケース内に発振回路を内蔵されており、一定の電圧をかけるだけで音が鳴ります。

外部に回路を設ける必要がないため、マイコンなどに直接接続して使用する事が可能なため、簡易的な音の実験時に重宝します。

 

圧電ブザーの原理/仕組み

圧電ブザーの仕組みについて説明します。

圧電ブザーの仕組み

 

圧電ブザーは電圧をかけると振動する板(圧電セラミックス)と、その振動板に金属が貼り合わせてあります。

圧電セラミックスは電圧をかけると伸びようとしますが、貼り合わせた金属がそれにつられて曲がります。

 

そして電圧をかけるのを辞めると、圧電セラミックスが元に戻り、貼り合わせた金属板も元に戻ります。

この原理を利用して、ONとOFFを繰り返す事によって、圧電セラミックスと金属板を振動させます。

 

圧電ブザーは電圧をかけるだけで音が鳴るように発振回路が内蔵されています。

 

圧電ブザーの原理/仕組み

  1. 圧電ブザー内部の圧電セラミックスは電圧をかけると伸びる
  2. 貼り合わせた金属がそれにつられて曲がる
  3. 電圧をかけるのを辞めると、圧電セラミックスが元に戻り、貼り合わせた金属板も元に戻る
  4. ONとOFFを繰り返す事によって、圧電セラミックスと金属板を振動させることで音を鳴らす

 

圧電ブザーで音階を変える原理/仕組み

圧電素子の振動周波数を変えて、音階を変える

今回使用する圧電ブザーは電圧をかけるだけで音が鳴ります。

一定の電圧をかけている場合には「ピー」といった単一の音しかなりません。

そこで、周波数を変更して、ドレミファソラシドの音階を表現します。

 

周波数とは

圧電ブザーから鳴らす音を変えるためには周波数を変える必要があります。

そこで、周波数の意味から説明したいと思います。

 

周波数とは1秒間に何回振動するかを表した値となります。

例えば、10Hzの場合、1秒間に10回振動するという意味です。

 

周波数を高くする、つまり1秒間にたくさん振動させると、音は高くなります。逆に周波数を低くすると、音は低くなります。

 

では、PICなどのマイコンを使って、周波数を変えるにはどうすれば良いでしょうか?

 

圧電ブザーの音階を変えるにはマイコン等で周波数を変更する

圧電ブザーの仕組み

 

この図のようにONとOFFを繰り返す事で、圧電セラミックスと金属板が振動して音を鳴らします。

このONとOFFを繰り返す周期を速くしたり、遅くしたりすることで周波数を変えることができます。

ONとOFFの周期を変更する方法として、マイコンに用意されたタイマーを使用して制御する方法や、PWMの周期を変更して制御する方法などがあります。

 

PWM機能でONとOFFの1周期の時間を変更する

1周期の時間変更で周波数変更

ONとOFFの周期を変える機能として、「PWM」機能があります

(PWM = Pulse Width Modulation、Pulse Widthでパルス幅、Modulationは変調)

 

「PWM」については、こちらで詳しく説明しているので、こちらも合わせてご覧ください。

 

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DCモータでは、PWMのデューティー比(=ONとOFFの割合)を変更する事により、電圧を上げ下げして回転速度を調整します。

周波数を変更する場合には、ONとOFFの1周期の時間を長くしたり短くしたりすることで、周波数を変更します。

 

周波数が高いという事は、1秒間にたくさん振動するという事なので、ONとOFFの1周期の時間を短くすれば、周波数が高くなります。

反対に、ONとOFFの1周忌の時間を長くすれば、周波数が低くなるという事になります。

 

このように、周波数と1周期の時間は反比例の関係にあり、

f = 1 / T

となります。

 

圧電ブザーでドレミを表現するための周波数と音階表

最後に周波数と音階の表を紹介して終わりにします。

 

音階名 周波数(Hz)
ド(C4) 261.626
レ(D4) 293.665
ミ(E4) 329.628
ファ(F) 349.228
ソ(G4) 391.995
ラ(A4) 440.000
シ(B4) 493.883
ド(C5) 523.251

 

圧電ブザーの原理/仕組みと使い方まとめ

圧電効果

 

圧電効果と逆圧電効果について、下記にまとめます。

圧電効果

  • 「圧電効果」とは物質(水晶やセラミック)に圧力を加えた際、圧力に応じた電荷が発生する現象
  • 電圧をかけることで物質を変形させることを「逆圧電効果」

 

圧電ブザーと圧電サウンダの違いはコチラ▼

圧電ブザーと圧電サウンダ

  • 圧電サウンダは上記の圧延振動板をプラスチックケースなどに収納した物
  • 圧電ブザーは圧電サウンダのケース内に発振回路を内蔵されており、一定の電圧をかけるだけで音が鳴る

 

圧電ブザーの原理/仕組みのポイントをまとめます。

圧電ブザーの仕組み

 

圧電ブザーの原理/仕組み

  1. 圧電ブザー内部の圧電セラミックスは電圧をかけると伸びる
  2. 貼り合わせた金属がそれにつられて曲がる
  3. 電圧をかけるのを辞めると、圧電セラミックスが元に戻り、貼り合わせた金属板も元に戻る
  4. ONとOFFを繰り返す事によって、圧電セラミックスと金属板を振動させることで音を鳴らす

 

また、IoT電子工作が手軽に開発できる「obniz」という開発ボードを使って、音を鳴らすプログラムを紹介しているので、こちらも合わせてご覧ください。

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電気機器メーカーに就職し、ハードエンジニアとして勤務しています。 ブログでは電気、プログラミング、データサイエンスについて書いています。 電気×プログラミング×データサイエンスの3本柱で日本の製造業を盛り上げたいです!

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