LEDを回路につないだのに光らない。
そんな経験はありませんか。
原因のほとんどは、アノード(+)とカソード(−)の向きが逆なことです。
LEDには「極性(きょくせい)」があり、向きを間違えると電流が流れません。
砲弾型のLEDなら「足の長い方がアノード」と覚えている方も多いと思います。
でも、チップLED(基板実装タイプ)や回路図の記号になると、途端に迷いませんか。
私自身もチップLEDの向きは実物を見るたびに確認しています。
この記事では、砲弾型・チップLED・回路図・テスターの4つの方法で、アノードとカソードの見分け方を解説します。
見出しをスキャンするだけで、知りたい方法にすぐたどり着けるようにまとめました。
この記事でわかること
こんな方におすすめ
- アノード・カソードの向きを調べたい
- LEDが光らない理由が知りたい
- 砲弾型・チップLED・回路図・テスターでLEDの極性(向き)を確認する方法を知りたい
アノード・カソードとは?LEDの極性を基礎から理解する
なぜLEDにはアノードとカソードがあるのか
LEDは「発光ダイオード(Light Emitting Diode)」の略です。
ダイオード(diode)は電流を一方向にしか流さない電子部品で、LEDもその一種です。
電流が流れる方向には「入口」と「出口」があります。
入口側をアノード(A:陽極)、出口側をカソード(K:陰極)と呼びます。
アノードに+(プラス)、カソードに−(マイナス)をつなぐと電流が流れ、LEDが光ります。
アノードとカソード
アノードは英語で「Anode」、カソードは「Cathode」。カソードの記号が「K」なのは、ドイツ語の「Kathode」に由来します。
アノード・カソードが逆向きだとなぜ光らないのか
アノードとカソードを逆につなぐと、電流の流れる方向が逆になります。
ダイオードは逆方向の電流を通さない性質があるため、LEDに電流が流れません。
電流が流れなければ発光しないため、LEDは光りません。
また、逆方向に高い電圧をかけ続けると、LEDが破損することがあります。
向きを必ず確認してからつなぐ習慣をつけることが大切です。
【方法①】砲弾型LEDのアノード・カソードの見分け方
砲弾型LEDとは、5mmや3mmの透明な樹脂に包まれた一般的なLEDです。
電子工作でよく使われる形状で、2本の足(リード線)が出ています。
足の長さでアノード・カソードを見分ける

砲弾型LEDのもっとも簡単な見分け方は、足の長さです。
アノードとかソードの見分け方
- 足が長い方:アノード(+)
- 足が短い方:カソード(−)
これは製造上の規格として統一されているため、メーカーを問わず通用します。
ブレッドボード(穴に部品を差し込むだけで回路が組める板)に挿すときも、この法則で向きを確認するのが基本です。
私が使っているのはサンハヤトのブレッドボード(SAD-101)です。
国内メーカーで品質が安定しており、電子工作の入門用として安心して使えます。
足が同じ長さのとき内部構造でアノード・カソードを見分ける

ニッパーで足を切りそろえてしまうと、長さで見分けられなくなります。
そのときはLED内部の構造を光に透かして見ます。
LEDの樹脂部分を横から見ると、2種類の内部電極が見えます。
- 小さい電極(細い棒状):アノード
- 大きい電極(カップ状・お椀のような形):カソード
さらに、LEDの底面(樹脂の平らな部分)を見ると、片側が平らにカットされています。
カットされている側がカソードです。
内部構造が見えにくいときはこの切り欠きも目安になります。
次は基板実装タイプのチップLEDの見分け方です。
【方法②】チップLEDのアノード・カソードの見分け方
チップLED(SMD LEDとも呼びます)は、基板に直接はんだ付けするタイプのLEDです。
足がなく非常に小型なため、砲弾型とは見分け方が異なります。

チップLEDの見分け方をいくつかのパターンで紹介します。
チップLEDの見分け方
- ①三角マークの先端がカソード(ー)、底辺の方がアノード(+)
- ②Tの字マークの先端がカソード(ー)、横棒の方がアノード(+)
- ③切り欠きがある方がカソード(ー)、ない方がアノード(+)
- ④ラインがある方がカソード(ー)、ない方がアノード(+)
データシートのマークでアノード・カソードを確認する
チップLEDの極性は、製品のデータシートで確認するのがもっとも確実です。
データシートには外観図があり、カソード側にマークや印が記載されています。
たとえば、ロームの1608サイズチップLEDでは、カソード側に緑色の三角マークがあります。
三角形の「先端が向いている側」がカソードです。
メーカーによってマークの形が異なるため、使用するLEDのデータシートを必ず確認してください。
基板のシルク印刷でアノード・カソードを確認する
はんだ付け前であれば、基板(プリント基板)のシルク印刷(白い印刷文字)でも確認できます。
LEDのランド(はんだ付けのパッド)付近に「A」や「+」と印刷されていればアノード側です。
「K」や「−」と印刷されていればカソード側です。
基板の設計によっては三角形の記号で極性を示している場合もあります。
三角形の「とがっている先端」がカソード側を示すことが一般的です。
【方法③】回路図記号からアノード・カソードを見分ける
回路図ではLEDを記号で表します。
この記号を正しく読めると、部品をつなぐ前に極性を確認できます。
LEDの回路図記号の読み方
LEDの回路図記号は、三角形と縦線を組み合わせた形です。
三角形の底辺側がアノード(+)、三角形の先端が縦線に接している側がカソード(−)です。
三角形は電流の流れる方向を示しており、三角形の「向き」に電流が流れます。
縦線はカソード側の電極を表しています。
A・Kラベルの覚え方(自分が使っているコツ)
回路図にA・Kのラベルが書かれていても、慣れないうちはどちらがどちらか迷います。
私自身が使っている覚え方を紹介します。
まず「K」はカソード、「A」はアノードの頭文字です。
これをそのまま覚えるのが基本ですが、回路図の向きによっては混乱しがちです。
そこで、回路図を縦向きに回転させてみてください。
記号を縦にしたとき、アルファベットの「A」に見える部分がアノード、横にしたときに「K」に見える部分がカソードです。

KはKaソードのK
私はいつも「KはKaソード(カソード)のK」と声に出して確認しています。意外と効果があります。
【方法④】テスターでアノード・カソードを見分ける方法
足の長さが分からない場合や、データシートが手元にない場合は、テスター(マルチメーター)で直接確認できます。
テスターがあればどんなLEDでも確実に極性を判別できます。
テスターでの確認手順
テスターには「ダイオードモード」があります。
ダイオード記号(▷|)が書かれたモードです。
- テスターのダイヤルをダイオードモード(▷|)に合わせる
- 赤いプローブ(テストリード)をLEDの片方の足に当てる
- 黒いプローブをもう片方の足に当てる
- テスターが数値を示しLEDがうっすら光ったら、赤いプローブ側がアノード(+)
- 光らなければプローブを逆にして再確認する

テスターの赤いプローブは+(プラス)側です。
アノードに赤いプローブが当たると電流が流れ、LEDが微かに光ります。

私が使っているのはHIOKIのカードハイテスターです。
カード型でコンパクトなので、バッグに入れて持ち歩けます。
電子工作の現場でサッと取り出して使えるサイズ感が気に入っています。
まとめ:LEDのアノード・カソードを見分ける4つの方法
LEDのアノードとカソードを見分ける方法を4つ紹介しました。
- 砲弾型LED:足の長い方がアノード。足が同じ長さなら内部のカップ型電極がカソード
- チップLED:データシートのマークか基板のシルク印刷で確認
- 回路図:三角形の底辺側がアノード。KはカソードのK
- テスター:ダイオードモードで赤プローブが光る側がアノード
どの方法も、一度やってみると体で覚えます。
初めはテスターで確認しながら進めると間違いが少なくなります。
LEDのVf(順方向電圧)や抵抗値の計算について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
この記事で紹介しているテスターはHIOKIのカードハイテスタです。
スリムでコンパクトなので、バッグに入れて常に持ち歩けるのが便利です。
