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LED Vf(順方向電圧)色別一覧と抵抗値の正しい計算方法【図解】

サンダー
サンダー

RGB LEDを全色点灯させてみたら、なんか「白」に見えない⋯ 青が強かったり、赤だけ暗かったり。

このような経験はありませんか?

「全色HIGHにしたはずなのに、なぜ白にならないの?」という疑問、実はよくある落とし穴です。

原因は、LEDの色によって「Vf(順方向電圧)」という値が違うからです。

これを知らずに全色に同じ抵抗を使うと、色ごとに流れる電流量がバラバラになります。

その結果、見た目の明るさが揃いません。

この記事ではVfとは何か、色ごとの違いと一覧表、正しい抵抗値の計算方法まで図解でまとめます。

この記事でわかること

こんな方にオススメ

  • Vf(順方向電圧)について知りたい
  • LEDの色によってVfが違う理由について知りたい
  • 赤・緑・青・白のVf一覧を知りたい
  • 色ごとの抵抗値計算方法(VCC=5V)を知りたい

RGB LEDを全色点灯したら「白」に見えなかった

RGB LEDには赤(R)・緑(G)・青(B)の3つのLED素子が入っています。

3色を同時に点灯させると「白色光」になるはず——ところが、全色に同じ抵抗値(たとえば330Ω)を使って点灯させると、「なんか青っぽい」「赤だけ暗い」という状態になりやすい。

同じ抵抗値を全色に使ったときに何が起きるか

同じ抵抗値でも、流れる電流量が色ごとに違います。
理由は「各色のLEDが消費する電圧(Vf)が違う」からです。

赤のVfは約2.0V、青のVfは約3.2V。
VCC(電源電圧)=5Vで同じ330Ωを使った場合を比べると次のようになります。

赤:(5V − 2.0V) ÷ 330Ω ≒ 9.1mA

青:(5V − 3.2V) ÷ 330Ω ≒ 5.5mA

赤は9.1mA、青は5.5mAです。
同じ抵抗値なのに電流が約1.7倍違い、明るさも大きく変わります。
これが「RGB全色点灯したのに白に見えない」原因です。

色ごとに抵抗値を変えるのは「ケチなこだわり」ではありません。
正しい明るさで点灯させるために必須の設計です。

原因はLEDの「Vf(順方向電圧)」が色ごとに違うから

問題の原因を理解するために、まずVfとは何かを押さえます。

Vfとは「LEDが消費する電圧」のこと

Vfとは?

Vf(Forward Voltage:順方向電圧)とは、LEDが点灯するときにLED自身が「消費する電圧」のことです。

電流制限抵抗と直列に繋がった回路では、電源電圧(VCC)をVfと抵抗の電圧で分け合います。
抵抗に使える電圧は「VCC − Vf」です。
Vfが大きいほど抵抗に残る電圧が小さくなり、電流が少なくなります。

抵抗値の計算式は次のとおりです。

抵抗値の計算式

R = (VCC − Vf) ÷ If

R:抵抗値(Ω)、VCC:電源電圧(V)、Vf:LEDの順方向電圧(V)、If:LEDに流したい電流(A)

この式のVfの部分が色によって変わるため、同じVCCと同じIfを使っても、色ごとに抵抗値が変わるわけです。

VfはLEDの色(波長)によって決まる理由

VfはLEDを構成する半導体材料によって決まります。
LED素子は電気エネルギーを光に変換します。
光のエネルギーは波長によって異なります。

青や白は波長が短く(エネルギーが高い)、そのぶんVfが高くなります。
赤や黄は波長が長く(エネルギーが低い)、Vfが低めです。
簡単にいうと「明るい色(短い波長)ほどVfが高い」と覚えておけば見当が外れません。

色ごとのVf一覧【赤・緑・青・白】

以下は一般的な砲弾型LED(5mm径の定番形状のLED)のVf典型値です。

LEDの色ごとVf典型値一覧

  • 赤(Red):Vf 1.8〜2.4V / 典型値 2.0V
  • 緑(Green):Vf 2.0〜3.5V / 典型値 2.2V(種類によって幅が大きい)
  • 青(Blue):Vf 3.0〜3.5V / 典型値 3.2〜3.4V(データシートで確認)
  • 白(White):Vf 3.0〜3.5V / 典型値 3.2〜3.4V(データシートで確認)

白色LEDは青色LEDをベースに蛍光体で白を作るため、Vfは青と同程度になります。

緑のVf幅に注意

緑は種類によってVfの幅が広い(2.0〜3.5V)です。

緑(高輝度)はVfが高く、黄緑(低輝度)は低めです。

RGB LEDに使う緑は高輝度タイプが多いため、データシート(部品の電気的仕様が記載された技術資料)で必ず確認してください。

各色のVf典型値とデータシートの幅の意味

データシートのVfには「最小値・典型値・最大値」が書かれていることがあります。

たとえば「1.8 / 2.0 / 2.2」と書いてある場合、典型値は2.0Vです。
個体によって1.8〜2.2Vの範囲でばらつきがあるという意味です。

この幅は製造ばらつきです。
つまり、まったく同じ型番のLEDでも個体によってVfが微妙に違います。

計算に使うのはどのVf値か

計算はTyp.(典型値)を使う

抵抗値計算には原則として「典型値(Typ.)」を使います。

最大値(Max)を使うと抵抗が小さくなりすぎてLEDに過電流が流れるリスクがあります。
最小値(Min)では大きすぎて暗くなります。
計算の基準としては典型値が最適です。

データシートに典型値が明記されていない場合は「最大値と最小値の中間値」を使うのが無難です。

色ごとに抵抗値を変えて解決する

VCCとIfを決めたら、色ごとにVfを入れて計算します。

R=(VCC−Vf)/If で抵抗値を計算する

LEDの抵抗値計算式

式:R = (VCC − Vf) ÷ If

Vccは電源電圧、VfはLEDの順方向電圧、Ifは流れる電流です。

VCC=5V、If=10mA(0.01A)を基準にすると次のようになります。

  • 赤(Vf=2.0V):(5 − 2.0) ÷ 0.01 = 300Ω → E24系列の 300Ω(保守的に330Ωも可)
  • 緑(Vf=2.2V):(5 − 2.2) ÷ 0.01 = 280Ω → E24系列の 300Ω(高輝度緑の場合は下記)
  • 高輝度緑(Vf=3.3V):(5 − 3.3) ÷ 0.01 = 170Ω → E24系列の 180Ω
  • 青(Vf=3.3V):(5 − 3.3) ÷ 0.01 = 170Ω → E24系列の 180Ω
  • 白(Vf=3.3V):(5 − 3.3) ÷ 0.01 = 170Ω → E24系列の 180Ω

計算結果はE24系列(抵抗の標準規格値。
1〜10の間に24種類の標準値がある)の近い値に丸めます。
丸めた後の電流値が最大定格(多くの場合20mA)を超えていないか確認してください。

RGB LEDの色ごと抵抗値計算例(VCC=5V)

VCC=5V・If=10mAを基準に、よく使われるカソードコモン型RGB LEDで計算すると次のとおりです。

  • R(赤)ピン → 300Ω(または330Ω)
  • G(緑)ピン → 高輝度タイプなら 180Ω、低輝度タイプなら 300Ω
  • B(青)ピン → 180Ω

カソードコモン型とは、RGB LEDの3色のマイナス極(カソード)が1本に共通化された接続方式です。

対してアノードコモン型はプラス極側が共通になります。
一般的な5mm RGB LEDはカソードコモン型が多いです。

この3本の抵抗を使って全色を同時点灯させると、各色が均等な明るさで点灯します。

白に近い光を出すにはさらに各色のデューティ比(PWMの比率)で微調整します。

LEDのカソードコモンやアノードコモンについて解説した記事はこちら。

よくあるミスと解決策

① 全色に同じ抵抗を使ってしまった

症状:全色点灯させたのに白く見えない。
青が強い・赤が暗いなど色が偏る。

原因:Vfが高い色(青・白)は同じ抵抗値では電流が少なくなり、暗くなります。
Vfが低い色(赤)は電流が多く流れて明るくなります。

対処:各色のVfをデータシートで確認し、色ごとに抵抗値を計算し直してください。

部品箱に余っている330Ωを全色に使うやり方は赤・黄系なら問題ありません。
ただし青・白には大きすぎてかなり暗くなります。

② Vfに幅がある——計算にはどの値を使う?

症状:データシートに「1.8 / 2.0 / 2.2」と3つの値がある。
どれを使えばいいかわからない。

原因:LEDのVfは製造ばらつきで個体差があります。
データシートには「最小値(Min) / 典型値(Typ.) / 最大値(Max)」が記載されています。

対処:計算には典型値(Typ.)を使います。
典型値が書かれていない場合は最小値と最大値の中間を目安にします。

計算した抵抗値でLEDが想定より暗ければ、抵抗を一段下げます(例:330Ω→270Ω)。

ただしデータシートの最大定格電流(LEDを壊さずに流せる電流の上限。
多くの場合20mA)を超えないよう確認してください。

VCCとIf、Vfを入力するだけで自動計算できるツールはこちらです。

よくある質問

LEDのVfは色によって違うのですか?

はい、Vf(順方向電圧)はLEDの色(波長)によって異なります。

赤は約2.0V(典型値)、緑は約3.2V、青は約3.2Vが目安です。

同じLEDでも製造ばらつきがあるため、データシートのTyp.値を確認して使ってください。

RGB LEDで全色に同じ抵抗値を使うのはなぜ問題なのですか?

VfはLEDの色ごとに違うため、同じ抵抗値を使うと流れる電流量がバラバラになります。

その結果、各色の明るさが揃わず、全色点灯しても白に見えません。

色ごとに計算した抵抗値を使うのが正解です。

LEDの電流制限抵抗の計算式を教えてください。

R =(VCC − Vf)÷ If で計算します。

VCCは電源電圧(V)、VfはLEDの順方向電圧(V)、IfはLEDに流したい電流(A)です。

例:VCC=5V・Vf=2.0V・If=10mA(0.01A)の場合、R =(5 − 2.0)÷ 0.01 = 300Ω となります。

データシートにVfがMin/Typ/Maxの3値で書かれている場合、どれを使えばいいですか?

計算には典型値(Typ.)を使うのが基本です。

Typ.が記載されていない場合は、MinとMaxの中間値を目安にします。

計算した抵抗値でLEDが暗すぎる場合は、抵抗を一段下げて調整してください。

計算した抵抗値がE24系列にない場合はどうすればいいですか?

E24系列(市販の標準抵抗規格)の中から最も近い値を選んでください。
LEDを保護するなら計算値より少し大きめの値を選ぶと、最大定格電流を超えるリスクを下げられます。

白色LEDのVfはいくらですか?

白色LEDのVfは一般的に3.0〜4.0V(典型値3.3V)です。
青色LEDと同程度のVfを持つため、赤色LED(≒2.0V)とは異なる抵抗値が必要になります。

まとめ:LED Vfと抵抗値計算を3行でおさらい

まとめ

  • Vf(順方向電圧)はLEDが消費する電圧で、色(波長)によって赤≒2V・青≒3.2Vと異なる
  • 同じ抵抗値を全色に使うと電流量がバラバラになり、RGB LEDを全色点灯しても白に見えない
  • 抵抗値は R=(VCC−Vf)/If の式で色ごとに計算し、E24系列の近い値を使う

LEDを正しく光らせるための第一歩は「色ごとにVfが違う」という事実を知ることです。

RGB LEDでの色合わせや、複数色を同じ基板で使う設計でも必ず役立ちます。

電流制限抵抗の計算を自動でやりたい場合は下記のツールが便利です。

LED電流制限抵抗 自動計算ツール







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サンダー

電気機器メーカーに就職し、ハードエンジニアとして勤務しています。 ブログでは電気、プログラミング、データサイエンスについて書いています。 電気×プログラミング×データサイエンスの3本柱で日本の製造業を盛り上げたいです!

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